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産後ハイという言葉を知っていますか?
産後うつや産後クライシスは知っているけど、産後ハイは知らないなんて方も多いのではないでしょうか。
産後ハイとは、産後うつや産後クライシスとは正反対の状態の事で、
疲れているのに中々眠れなかったり、なぜか気分が高揚していて家事を頑張りすぎてしまったり、毎日のように外出してしまう。
また、会う人みんなに自分の出産の体験談を自慢してしまったり、軽率な言動により周囲とトラブルになってしまうなんて事も・・・
知らず知らずの内にいつもと違う自分になってしまうのが産後ハイなのです。
産後ハイは、人によってはその時は気付かず、後になって思い出してみれば「あの時、産後ハイだったかも?」なんて気付く方も多いようです。
産後ハイの原因
産後の急激なホルモンバランスの変化で自律神経が乱れるのが主な原因です。
なんと約8割のママが産後ハイを経験しているというデータもあり、一般的には出産直後から3ヶ月程度で落ち着くといわれていますが、人によっては1年以上続いてしまったりと個人差がかなりあるようです。
また、驚くべきことに、産後ハイから産後うつになってしまう事もあるようで、中々見過ごせない問題なのです。
産褥期(体が妊娠前の状態に戻る期間)の産後6~8週間は安静でいるべきなのですが、授乳の間隔も短く、まとまった睡眠をとるのは難しくなります。
だからこそ休める時には意識して休まないと、心身の疲労が想像以上にたまってしまいます。
さらに、骨盤が元の位置に戻ろうとしているこの時期に活発に動き回ると、骨盤が広がったままになり、
腰痛や股関節痛、尿漏れ、体型の崩れを引き起こしやすくなります。
産後ハイの対処法
■しっかり体を休める
出産直後に身体が休まらないままでいると、不眠や疲労、ストレスから産後うつになりやすくなってしまいます。
自分では疲れていないと思っても、産後の体はダメ―ジを受けているので、
まずは目を閉じるだけでも良いので、眠くなくてもなるべく横になるように心がけて下さい。
■セロトニンを増やす
産後ハイの主な原因は、ホルモンバランスの乱れからくるものです。
そこで、神経伝達物質であるセロトニンを増やす事が有効です。
セロトニンが増えれば、心のバランスが保ちやすくなりストレスや睡眠障害も改善されやすくなります。
豆腐・豆乳・納豆・チーズなどをよく噛んで食べたり、太陽の光を浴びたりすることで、セロトニンを増やすことができます。
■産後ハイを自覚する
まずは、今自分が「産後ハイ」であることを自覚しましょう。
産後ハイの時は、普段だったら言わない言葉を言ったり、行動をとったりする為、周りから無神経な人と思われてしまう事があります。
自分の価値観を押し付けるような言動は、気づかないうちに誰かを傷つけてしまう事も多いです。
言葉に出す前に、深呼吸をして一度「今これを言うことは適切か」と、問いかけるようにしてみましょう。
産後のホルモンバランスの乱れは、皆さん起こります。
そのため誰にでも、産後ハイ・産後うつ・産後クライシスは起こりうるのです。
ただ、こうした産後の変化に対処することはできます。
まずは、「いつもの自分と少しちがうかな?」と感じたら、一人で悩まずに親や姉妹、信頼できる友人に相談してみましょう。
出産経験者であれば、きっと親身になり、的確なアドバイスをしてくれるはずです。
また、ネットなどで情報収集をして今の自分の状態を把握することも良いでしょう。
産後ハイは、食事方法や軽い運動などで解消できることがわかっています。
無理のない方法から少しずつ試してみて下さい。
産後ハイは、いずれ終わるものです。
あまり、深刻に受け止めすぎず、無理をしない様にして、生まれたばかりの赤ちゃんとの1日1日をゆったりと楽しんでください!!